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カバリア島ができるまで
ドン・カバリアと「アルテオ」の出会い
ドン・カバリアは世界屈指の巨大企業メガロカンパニーの会長でした。 メガロカンパニーの主要業務はゲーム製作で、ジャンルを問わず様々なゲームを数多く作り出し、 常にミリオンセラーを記録するメガヒットゲーム会社として有名でした。

今から5年前、ドン・カバリアは世界最大のゲーム祭り「グローバルワイドゲームショー」に参加するため、ヨーロッパの一都市を訪問していました。 そんな中、展示会場の近くの芝生で、数人が騷がしく競売をしているのを目にし、興味を持って近づきました。 価値が高くて奇妙な骨董品や品物を集めて来た彼は、事務室や家をいちめん博物館のように作っておくほどの収集家で、 その行商の男が競売に出した古書(?)に妙な興味を感じました。 古書は白い鯨の皮で作られており、その内側には、 黒石貝を変えて作った石灰分、魚の油、海草で抽出した色素を混合して作った顔料で、細かい字が丹念にびっしりと書かれていました。

競売に突然割りこみ、巨額の入札で人々を驚かせつつも買いとった古書に書かれた内容は、トリックスターと古代都市国家「アルテオ」に関するものでした。 ブロックバスターヒットゲームを構想の中だったドン・カバリアは、 歴史の知られざる断面が記録されたこの古書の内容に、事業家特有の動物的なカンを感じたのです。 彼はこの古書を売ろうとしていた行商の男に、どうやって手に入れたのか、もっと分かる内容がないのかを問い正してみました。 しかしその男は、海で取った魚の腹の中から出てきたので分からない、と言うだけでした。
by varietypack | 2013-12-18 00:55