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ドン・カバリアの死
SNBCニュースは、その日の午前 2時頃、世界第一のゲーム会社を経営する億万長者、ドン・カバリアが突然死したと伝えました。 ドン・カバリアは後継者を決めていなかったため、財産相続の可否と後継者の選定のために、 親族たちと会社幹部たちの間に摩擦が起こるのではと心配されました。 そこに、顧問弁護団あてに生前のドン・カバリアが残した遺言(ホログラムデータ)が公開されました。

『私、ドン・カバリアは、今から私の財産相続についての遺言を残そうと思う。 まず、あなたたちが一番気になることは、誰を財産を継ぐ後継者として指名するのか、だろう。 しかし、後継者は決めておかなかった。願う人なら、老若男女を問わず皆に分けてやろうと思う。 ただ、それは太平洋の真ん中にある無人島が舞台になる仮想現実ゲーム、「トリックスター」でしか手に入れることはできない。 一生をゲームだけに捧げた私は、死んでも最高のヒット作を作りたい。 私が作ったゲームの舞台で、最高のトリックスターになる者達を招待する。 思いきり楽しんで、生き残って、私の財産を手に入れたまえ。 ワハハハハハ…… 』

この内容はあっという間に世間の話題になり、 ドン・カバリアの遺産を得るためにゲームに参加しようとする多くの人々が、そろって太平洋へ向かっていくという現象を呼び起こしました。 SNBC報道陣はこの現象を「トリックスターシンドローム」と名づけ、カバリア島へ特派員を派遣しました。
by varietypack | 2013-12-18 00:45